最新版マニラタクシー事情 ぼられずにタクシーを乗りこなすための方法はあるのか?

観光情報

慢性的な渋滞に悩まされるマニラ首都圏

公共交通機関があまり発達しておらず、慢性的な渋滞に悩まされるマニラ首都圏では、タクシー事情は悪化の一途をたどっています。特に相手が外国人(観光客)だと見ると市中を走るタクシードライバーの9割以上がメーターを倒してくれません。料金は全て事前交渉になります。適正価格を知っていれば、そのドライバーがどのくらい料金を吹っかけてきているのか分かりますし値切り交渉も出来るのですが、初めてマニラを訪れる場合や初めての場所へ行く場合は適正な料金が分からずにドライバーの言いなりになってしまうことが多々あります。

大きく分けて2種類のタクシー

マニラでは大きく分けて2種類のタクシーが走っています。一つはニノイ・アキノ・マニラ国際空港を起点とするエアポートタクシー、もう一つは市中を流す一般的なメータータクシーです。

エアポートタクシー

文字通り空港を起点として、マニラの各地へお客様を運ぶタクシーです。初乗りは70ペソ。協定料金が設定されており、メーターにより規定の金額を請求されます。ターミナル1からターミナル4まで、各ターミナルに所定のタクシー乗り場が設置されています。車体は黄色で統一されています。市中を走る一般タクシーよりは基本運賃が高めに設定されていますが、しっかりメーターを倒してくれるので安心感があります。ただ、この数年物価の上昇と共に運賃もじわじわと値上がりしてきました。2~3年前は空港からマラテ地区のホテルまで250から300ペソ(約600円前後)で行くことが出来ましたが、最近は450ペソから500ペソ(約1,000円前後)かかるようになってしまいました。ここ数年の急激な運賃の値上がりには驚くばかりです。距離&時間併用なので渋滞中も金額はどんどん上がってゆきます。また、稀にメーターを倒さずに高額な運賃を吹っかけてくる悪質なドライバーがいます。乗車の際にメーターのスィッチがしっかり点灯されていることを確認してください。

ターミナル1(日本航空など)空港タクシー乗り場
ターミナル2(フィリピン航空)空港タクシー乗り場
時間帯によっては長蛇の列。1時間待ちも珍しくない。
ターミナル3(全日空、セブパシフィックなど)空港タクシー乗り場
こちらも時間帯によっては長蛇の列。1時間待ちも珍しくない

一般タクシー

市中の慢性的な渋滞はタクシードライバーの生活を大きく脅かします。ドライバーと世間話をすると朝の4時から夜の11時までぶっ通しで車を運転しているなんてドライバーが大勢います。道路が空いていれば15分で行ける距離が、渋滞の影響で1時間以上かかってしまえば、彼らの売上はまったく上がりません。特に雨の日の渋滞は酷いものです。そんな影響で、観光客や地方からの客が彼らの「カモ」に見えてしまうのは仕方の無いことなのかもしれません。市中を走るタクシードライバーのほとんどがメーターを倒さずに、料金を吹っかけてきます。これに対処するには乗る側が本来の適正価格を把握していて、適切に料金交渉するしか方法がありません。目安としてはドライバーから言われた金額の三分の二の価格が大体適正価格だと思ってください。彼らも家族を抱えて戦っています。

最初からスィッチを入れる気が気が無いので、キリスト様の置台と化しているメーター。
メジャーなホテル前で客待ちするタクシーにこのタイプが多い。
ドライバーに頼み込んで撮影のためにメーターを入れてもらった。初乗りは40ペソ(約90円)

ぼられずにタクシーを乗りこなす方法はあるのか?

残念ながらありません。英語・タガログ語に堪能な現地駐在員でさえ、毎回タクシーに乗る時にはドライバーと戦っています。特にケソンシティやマカティやボニファシオグローバルシティなどの渋滞が激しい場所へ行く場合はドライバーも覚悟を決めて金額を盛ってきます。2時間走って500ペソ(約1,100円)では彼らも生活が成り立たないからです。A地点からB地点まで大体どのくらいの金額がかかるのかを一番よく把握しているのはタクシードライバーです。渋滞が軽ければ1.5倍、渋滞が激しければ2倍の金額を要求したくなるのは、ある意味真っ当な事かもしれません。悪質ドライバーに肩入れする訳ではありませんが、これが貧富の格差が激しいフィリピンの現実です。納得出来ない方にはメーターを倒してくれるドライバーに当たるまで何台でもタクシーをやり過ごす方法をお勧めします。ただし、時間に余裕のある方に限ります。

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